2004.04.14 沖縄-濱田庄司と自衛隊-
二月の末、沖縄を旅した。

陶芸家濱田庄司が自らの陶芸を「京都で道をみつけ、英国で始まり、沖縄に学び、益子で育った」と語ったように、沖縄には庄司ゆかりのものが大変多い。そんな庄司の足跡を辿ろう、というのが旅行の趣旨だ。
道連れには、庄司の孫である友緒氏もいる。彼とは、1995年に同じように英国に濱田庄司の足跡を訪ねたときからだから、足掛け10年来の付き合いということになる。

壷屋の新垣家は庄司が最初に靴を脱いだお宅。織物の人間国宝宮平さんは、女学生だったころに出会った思い出を語ってくださった。人間国宝の金城次郎さんのご子息さんからもお話をうかがった。しかし、今から80年から30年も前の事ばかり、「あと10年早ければ…」という言葉を至るところで聞いた。時間は、物も、記憶も、思い出さえも風化させてしまうのだろうか…。
と思いに耽っていると、こんな言葉が続いた。

「戦争前だったら、もっといろんなものが残っていたのにね」
―戦争……沖縄戦― 

そう、ここ沖縄では地上戦が繰り広げられたのだ。
私たちの世代にとっては歴史教科書の中のこととはいえ、日本人にとって決して忘れてはならない重要な出来事。けっして風化させてはいけない出来事だ。

そして、沖縄の人たちにとって戦争はずっと日常の中にあった。
戦後、朝鮮半島へ、ベトナムへ、中東へと、この沖縄の空や海には爆撃機や戦艦が行き来していた。
そして、今は日本からも自衛隊が復興支援という名目で戦地に派遣されている。
ここ沖縄の方たちは今回の事態をどういう目で見ているのだろう。唯一地上戦を体験した沖縄の人々の目に、同胞が日の丸を胸に戦場に向かう姿はどう映っているのだろう。


「戦争を知らぬ子らも歌いたり とうきび畑のざわわざわわ」

2003.09.11 映画「HAZAN」上映会
孤高の陶芸家板谷波山の映画「HAZAN」の上映会が益子で行われる。
全国公開に先駆けて、波山の故郷「茨城県下館市」を始めとして、茨城、栃木で上映されるもの。
この映画は、市民の手で作られたと言う点でも特筆すべき映画だ。市民が資金を募りエキストラとしても出演した。
波山は濱田庄司が師と仰いだ陶芸家でもある。
ストイックなまでに理想を追求した波山。陶芸家が意にそぐわない作品を叩き割るというイメージは、波山のものとも言われている。
そんな波山の不遇な時代を切り取り、その家族との愛情を中心に描かれる。
芸術を愛し、家族に愛された美しい日本人を描いた作品である。
錯綜した現代社会に、信念を持ち生きる人間の厳しさと美しさを描いた秀作である。
ぜひ、ご覧下さい。
一般公開は今年末か、年明け。もっと早く見たいという方はお問合せあれ。
因みに、この14日の益子上映会には、主演の榎木孝明、監督の五十嵐匠両氏の舞台挨拶、サイン会。おまけに波山研究の第一人者出光美術館学芸員荒川正明氏による「濱田庄司と板谷波山」の講演会も催されます。

2003.06.09 ツバメと特別研修
 私たち司法書士の制度は、約130年前の明治5年に定められた「司法職務定制」の司法代書人にさかのぼると言われている。
 そして、今年4月、その130年の歴史の中で最も革命的とも言える制度改正がなされた。簡易裁判所の訴訟代理権の獲得だ。今まで、裁判上の訴訟代理権は弁護士だけに認められてきた。それが、簡易裁判所に限って我々司法書士に認められるようになったのだ。
 とはいえ、この業務を行うためには、特別研修(約1ヶ月間に100時間)を経た後、法務省の行う認定考査をパスしなければならない。その第1回の特別研修・認定考査が先日終了した。
 ゴールデンウイークはもちろん、土日平日返上のハードな日程、その上通常の業務も疎かにはできない。
 そして、ふと気づくと季節がいつのまにか春から初夏に変わっていた。毎年、律儀に我が家にやってくるツバメたちが、今年も巣作りを終え、卵を抱えていた。我が家の軒先から、今まで何羽もの子ツバメが巣立って行った。
 ところが、一昨夜帰宅すると、その巣が無残にも壊されていた。巣の残骸には、孵化直前の卵がいくつか混じっていた。スズメの仕業だ。
 朝、新聞を取りながら、後片付けをした。割れた卵には雛になる寸前の子ツバメがいた。やるせない心持ちで、その巣跡を見上げると、なんと、親ツバメがセッセとまた巣作りを開始していた。
 ハードな研修を終え、少し気が抜けて、仕事に身が入らなくなっていた小生にとっては、「目からウロコ」。
 自然の営みの偉大さを改めて感じた出来事でした。

2003.04.07 入学式の朝
 一昨日の冷たい雨は、桜の開花を数日間か遅らせたに違いない。冬に逆戻りといった感じだ。
 しかし、そんな雨も早々に古巣に到着したセッカチな燕たちにとっては恵みの雨。乾いた空っぽの田圃の周りで、なんとも手持ち無沙汰にしていたのが、急に忙しそうに飛びまわり始めた。
 そして、今日は当に入学式日和。我が家の二女も、真新しい制服を着け緊張した面持ちで登校して行った。そんな緊張感からでもないが、今朝はいつもより1時間ほど早く目が醒めた。それも、鶯の声に起されて。我が家の小さい庭で早朝から囀る鶯。まるで「モォー、オキロ」と囀っているように聞こえる。味気ない目覚ましのベルと比べると、寝起きの爽快感がまるで違う。
 「戦争」に「不況」「新型ウィルス」、そんな人間世界の出来事など自然の営みの中ではほんの些事。心踊る春は着実にやって来た。

2002.05.23 御蔵島とアイラ島・・・・
御蔵島とアイラ島と聞いて何を連想しますか。
―絶海の小さな島。
―磯の香り。
そして、―呑ん兵衛。

先日、知人宅で「クサヤ」で一杯やった。
御蔵島の産だという。
ご馳走になるのに、「手ぶらではなんだなぁー」と思いつつ酒蔵に首を突っ込んで酒選び。
ご相伴は、日本酒通の陶芸家F島氏。
心して選ばねば・・・・・
しかし、クサヤのインパクトに負けない酒というと・・・・。
ビールは論外。
日本酒だったら、酸味の利いた「田酒」か「飛良泉」、「玉乃光」。
焼酎は、好きじゃないから買置きナシ。
ワインじゃミスマッチ。
・・・・と思いつつ、シングルモルトに目を移すと。
あります、あります。個性派たちが並んでいました。
アイランズ物とアイラ系。
アランは若すぎるし、ハイランドパークはちょっと違う。
タリスカー、アードベック、ラガブーリン、ボウモア、ポートエレン、カリラ・・・・
そして、手にしたのが「ラフロイグ10Y’s・カスクタイプ」アルコール57.3パーセント。
これしかない。
―ジャストマッチ。
誰だ、「ドテラ着てバグパイプの演奏」なんて言ってるのは。
だまされたと思って、ぜひ、試してみて下さい。
「クサヤ」と「アイラモルト」
ホントだよ。


2002.05.18 ネパールからの便り(復元編集)
今年もネパールから手紙が来ました。
バレー(Bale)くんの父親ナンダ(Nanda)さんからです。
バレーくんが、元気で学校に通っていること、一生懸命勉強していること。
ヒマラヤ山脈をバックにして、緊張した面持ちで立っているバレーくんの写真が添えてありました。
彼の「里親」になって3年目。奨学金を送る時期になったのです。
奨学金の額は毎年、今の時期に決めることになっています。
一年間に掛かる経費の明細が学校の証明書として同封されています。
授業料・教科書代・交通費・食事代・制服代ETC.総額17,444ルピー、日本円にして35,000円。
今年から小学校一年生になるため、去年より少し額が増えています。
いくら送金するかは「里親」の裁量で決めます。
子どもたちとも相談して、全額送るつもりです。

ネパールに何度かトレッキング旅行に通ううち、学校に通えない子どもたちがいることを知りました。理由は経済的なこと。
その話を聞いて、旅の最中で会う子どもたちの屈託の無い笑顔が思い浮かびました。
帰国して早速、子どもたちに「里親」の件を相談しました。
「エー、そんな金額で一年学校に行けるの、テレビゲーム代ぐらいじゃない」
「お金送ってあげようよ」
それから、丸三年が経ちました。
一昨年の11月、トレッキングに行ったとき会ったバレーくんの笑顔が目に浮かびます。

昨年はじめにネパールで起きた、皇太子の国王射殺事件。
その事件以来、ちょっと国内の情勢が不安定だとか。
でも今年は、またバレーくんの顔を見に行きたいと密かに計画を練っております。

「里親」に関すること興味のある方は、メールでお問い合わせください。
職場で、友達同士で、またご家族で、責任を持って続けられる方でしたら個人でなくても大丈夫です。
旅行の楽しみも増えますよ。


2002.05.17 飲兵衛のつぶやき
最近、「酒の好み」が変わった。以前は、自他共に認める「大日本酒党」だった。

お酒といえば日本酒。しかし、同好の志との、十数年間にも亘る月例の利酒会もここ数年途切れとぎれ。
日本酒はみんな似たりよったり。「美味い酒は同じ様に美味く、不味い酒は色々な要因で不味い」というのが最近の日本酒。特徴、個性ある酒が年々少なくなっている。
例の鑑評会というヤツが、日本酒をつまらなくしていると思えなくもない。全国の造り酒屋が、流行りの酵母を使い、酒を極限まで精米し、香りだけは華やかだか薄っぺらな酒を造ることに精を出しているようにも見える。勢い日本全国で同じ様な流行りの酒が出来上がる。
酒の通と称する人たちは、そんな「美味い酒」を造る地方のマイナーな酒蔵を探し当てては、幻の酒などと囃し立てる。そして、地道に旨い酒を造っている酒蔵は時代遅れという評価をされていく。そんな日本酒に段々興味がなくなってしまった。

一時「ワイン」でもと思った時期があった。しかし、バブル時代のあの大騒ぎや、ワイン通という有名タレントたちのしたり顔を見ているとちょっと及び腰になる。
美味しい安ワインを探すという楽しみは残されてはいるものの、ヤッパリどうも。

そして、ここ数年「カクテル」と「シングルモルト」にはまっている。どちらも奥が深い。
例えば、マティーニ(特にギブソンが好みなのですが)を飲めば、その店そしてバーテンダーの力量がはっきり分かる。レシピが同じでも、造るバーテンダーによって全く違うものになる。また、バーテンダーの人柄も大事な要素、カウンター越しに交わす話題にもその力量が現われる。
また、カクテルは自分で作るという楽しみも加わる。あの店の味を再現しようと自宅で試みることもできる。

そして、シングルモルト。これは怪物。奥などない、底なし沼。
また、機会を改めゆっくりと。

いずれにしても、飲兵衛は何だかんだと、理由をつけては飲むものです。

2002.05.15 益子に来たらこのお店
「佳乃や」(0285-72-8717)
ご主人のプライベートアイで選りすぐった器が並ぶ店。
益子の焼物が中心ですが、その他磁器・ガラス・漆などとてもセンスのいい器が揃っています。美人の奥さんに点てていただいくお茶も格別。焼物に対する愛情がたっぷりと感じられるお店です。
笠間街道沿いの須田ヶ池近く、小峰窯元センター隣。

「民芸店ましこ」(0285-72-2231)
益子の老舗民芸店。店の名前は、故浜田庄司氏に付けていただいたもの。
ここに来れば、これぞ益子焼という品物がきっと手に入るはず。益子駅から民芸店の並ぶ城内坂へ向かう途中、内町屋台パークの向い側。

「陶庫」(0285-72-2081)[URL http://mashiko.com] 
人間国宝の島岡達三氏から現代作家、外国人作家まで幅広い作家の作品を扱っているお店。
テーマ別のギャラリーで常時個展を催している。若手作家発表の場としてギャラリーを開放したり、実験的な個展を開催したりと活動的な店。未来の大作家の掘出物を見つけてみては。
城内坂入口ポケットパーク隣。

「もえぎ」(0285-72-6003)
売れ筋商品を買うならここ。現代的な感覚の建物には、モダンな焼物から益子らしいものまで、品揃えも豊富。
焼物以外の小物もあり、益子土産を買うにはピッタリのお店です。
城内坂入口「陶庫」の向い側。

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